腐ったテレキャスターカスタムを蘇らせるためのメンテを行った奮闘記をレポートしています。
第1話と第2話はこちらです。
さて前回はブリッジをつけて、ピックアップを変えて、苦労したポットの半田付を経てオクターブ調整、弦高調整などを行っていきました。
いよいよ実食!という事で音を出していきたいと思います。
目次
音出し確認の落とし穴
いよいよ音出しをというところで実は今までポットの付け替え等での音出し確認とかしながら進めてきてましたが
こちらのワイヤレスアンプを使って行っていました。
ケーブルをつながず、ワイヤレスの受信機で行っていたんです。
ワイヤレスの受信機で確認したときには、ノイズとかは無かったんですが
実際のケーブルをつないでみたところ、フロントはノイズはほぼなしでうまくいっていたんですが
リア側が弦アースが取れてないというか、弦に触るとノイズが出るという逆の事態に・・・
途方に暮れる私・・・
弦アースの問題は今までワイヤレスでチェックたから出ていなかったのかもしれません・・・
※実はこれはホットとコールドの配線を逆につなぐことで起こる事象のようです。
なぜこのような事態になったかというと続きをご覧ください。
位相の問題
ピックアップには位相というものがあるそうで、コイルの巻き方だとか磁石の極性などで変わることがあるそうです。
フロントとリアの位相が逆になるとフロント、リアでそれぞれで鳴らす分にはいいんですが
スイッチをセンターにしたときに両方の波形が打ち消しあって、小さい音になってしまったり締まりのない音になってしまうそうなんです。
フェイズキャンセルというみたいなんですが、特定の周波数がキャンセルされて起こるようです。
今回音が出ずにポットを交換したときにいろいろとやっていく中でセンターの音がおかしい気がして位相が逆なのか?なんて思ってプラスとマイナスを入れ替えてピックアップを取り付けてそのままになってしまってました・・・
弦をすべて張り、オクターブ調整までしたのに・・・再度バラシです。
※フェイズキャンセル
逆位相でもフェイズキャンセルが起こらない場合もあるみたいです。
2つのピックアップが完全に同じ出力や周波数特性を持っていない場合、逆位相によるキャンセルが完全には起こらず
特定の周波数だけが部分的にキャンセルされることがあります。
また、ピックアップの位置が異なると、弦の振動を拾うタイミングがずれるため
完全なフェイズキャンセルが起こりにくくなります。
他にも、エフェクターやアンプの設定によっても音の位相が変わることがあり
その結果、フェイズキャンセルの影響が軽減されることがあります。
正位相、逆位相の確認
ピックアップが正位相なのか逆位相なのかというのはテスターで確認できるみたいです。
テスターを取り付けて音を鳴らしてテスターの針が反応する方向によってわかるとの事ですが
今回手元にテスターが無く、正解がわからないまま進めています。
ノイズ問題
この弦を触って無いときはノイズが無いのに弦を触っているといるとノイズが発生するという不思議な現象
をどうにかしないという事で今私の出来ることは
1.配線をもとに戻す(ホットとコールドを付け替える)
2.ブリッジとグランドをつなぐ、
この2択になります。
センターの音は今の状態の方がいい音に感じているので、ここでまず2番を実行しようと考えました。
ブリッジとグランドをつなぐことで弦を触っていてもノイズが消えるのです。
グランドを接続するべくブリッジを外します(せっかくしたオクターブ調整が・・・)
と、ここである問題が・・・配線用の穴が狭くてケーブルが帆っと、コールド、アースと3本通らない!
オクターブ調整がー!
という事で泣く泣く1番を実施。
センターの音
実はセンターの音ですが、逆につないでいた方がセンターの音が良い音な気がしてましたが
元に戻した状態(ホットとコールドを正しい方向で接続)でも普通に聞こえるので
これでいいかなという事で納得しました。
逆位相になっていても、エフェクターとかの環境によってフェイズキャンセルが起こらないこともあるようです。
いざ音出しへ
いよいよ音出しです、長い道のりでした。
小さいアンプではなく通常の大きいアンプでバンドに合わせて音を出してみたレビューをしていきたいと思います。
フロントピックアップ
すぐにでもクニフェに変えたい!と思っていたけど及第点の音になりました。
モコモコしていた使いずらかったフロントピックアップですがブリッジとポットを1MΩにしたおかげで
toneを上げた状態ではハイの成分のが良い感じに出ていて、前よりも全然使える音になりました。
1MΩのポット利きもいい感じですがコンデンサを0.047μFの物を使っているせいか、toneを絞り切ると
凄いベースのような低い音に・・・
オリジナルより少し甘さみたいなところが出しずらい気もしますが、toneの調整でいけそうです。
ただ思った以上に良い音になりました。
クニフェに変えたらどうなるかな・・・余裕が出たら変えてみたいと思っています。
リアピックアップ
こちらは圧倒的な変化がありました。
ピックアップをVANZANDTにしたんですが、良い感じで中域も出ていて、パワーがあってびっくりしました。
フロントと比べると音量的には少し小さくなるんですが、レスポール?みたいな強い音がなって来て
以前ついていた弱弱しいピックアップとは雲泥の差です。
またGOTOのブリッジ&サドルがいい仕事をしています。
すごく解像度の高い感じがして、元々ブラスのサドルの音が好きなこともありますが良い感じの中域
だからといってテレキャスターの感じもしっかりあるめっちゃくちゃ使える音になりました。
toneのポットが300KΩの物を使っていて250Kを使った時よりもハイの抜けが良いというのがもしかしたら
良いのかもしれませんが、ちゃんとテレキャスのジャキジャキ感もあるし、かといってtoneを絞るとしっかりまとまった音になる
めちゃくちゃ使える音
センター
こちらはテレキャスターカスタムでよかったというかフロントとリアのvolume調整でいろんな音が作れます。
フロントだけだと出ずらかった甘い感じだとセンターだと出しやすかったり、あと歪みのノリも悪くないです。
あの、位相を逆にとかブリッジを外してアースをとか考えたのが何だったのかと思うくらい普通に使えるセンターです。
バンドでの抜け感
クリーンでのカッティングも抜けて聞こえてきますし
歪みのノリもよくてパワーがあるので単音弾きでもしっかり聞こえてきます。
本当にシングルコイルなのかというパワー感はVANZANDTのピックアップの力と
ブリッジのブラスサドルの効果が出ている気がします。
ギターの音にすごくパワーが加わり、バンドの中でもしっかりと存在感を示すようになりました。
音の抜けも非常にクリアで、演奏中の一音一音が鮮明に響き渡ります。
この改造により、ギターのポテンシャルを最大限に引き出すことができ、大変満足しています。
ポリッシュでボディ磨き
実はボディにはカビのような硬い汚れが沢山ついていて、ポリッシュをギター用のクロスに吹きかけて拭いても
全然きれいになりませんでした。
この方法はあまり推奨されてはいないんですが、直接ポリッシュをボディーに吹きかけて、しばらく置いてから
ふき取るとめちゃくちゃきれいになることがわかり、それで磨きました。
こんなにきれいになりました。
使用前
使用後
まとめ
いかがだったでしょうか、ちょっと長くなってしまって3話構成にしてしまったのですが
今回の改造でギターが本当に蘇りました。
元々FenderJapanのテレキャスターカスタムという事で作りがいいという事もあったのかもしれないですが
こんなに良くなるとは思っていなかったのでびっくりしました。
今までいろんなギターを弄ってきましたが、ブリッジやポットの構成、ピックアップなどが
はまったのかすごくバージョンアップした感じがします。
これからもうちょっと弾きこんで行きたいと思います。
みなさんも使っていないギターとかをメンテして蘇らせてみてはいかがでしょうか?
コメント