黄金時代を謳歌したギブソンに、試練の時が訪れます。今回は、倒産からの再起。現在に至るまでの
ギブソンの新たな挑戦を見て行きましょう!
前編と中編はこちらです。
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目次
ノーリン社による買収と低迷
1969年、ギブソンはノーリン社によって買収されました。
ノーリン者はビールとかセメント作ってる会社だったようで、ここは本当にギブソンにとっては試練の始まりだったようです。
ノーリン社は利益を優先して、製造工程を機械化したり、大量生産にシフト しようとしました。
その結果、ギターの品質が落ちたり。あと、 工場をカラマズーからナッシュビルに移転 したりして昔ながらの職人さんがナッシュビルには行きたくなくて、カラマズーに残っちゃったんだ。この移転劇は、ギブソンの品質と伝統にとって、大きな痛手だったようです。
レスポール再評価と再契約
1960年代後半、エリック・クラプトンやピーター・グリーンなどの有名なミュージシャンがレスポールを使うようになり、レスポールが再評価されるようになりました。
この事で中古市場でレスポールの人気が上がり、値段も高騰。
ギブソンもこの流れを受けて、ギブソンもこの流れを受けて、SGのときに離れてしまったレスポールさんと再契約 して
1968年からレスポールモデルを再生産することになりました。
1970年代に入ると、ギブソンは新たな問題に直面します。日本でギブソンのコピーモデルが多数製造、販売されるようになり、特にフジゲンが製造した「アイバニーズ」や「グレコ」といったブランドが有名になりました。
ヘリテージギターズの設立
しかしながら、年齢などの理由でナッシュビルに移ることができなかった職人たちが自分たちの手で再度ギターを作りたいと、カラマズー工場の機材を買い取って、ヘリテージギターズを設立しました。
彼らは、ギブソンの伝統的な製法を受け継いで、高品質なギターを作り続けました。
ヘリテージギターは「もう一つのギブソン」とか「古き良きギブソン」と呼ばれることもあるみたい。
なんかかっこいい!
そしてギブソン、復興へ!
1986年、ヘンリー・ジャスコヴィッツ氏がノーリン社からギブソン社を買収し、復興が始まったよ。新しいギブソン社は、フラットアイアン社(マンドリン製作会社)を買収し、自社のアコースティック製作の拠点となるモンタナ工場としたんだ。ナッシュビル工場は引き続き稼働し、エレクトリックギターが製作されたんだって。1980年代後半から1993年までに作られたリイシューモデルは、Pre Historicと呼ばれて人気があるんだって。
Orville by Gibson
1988年には、日本国内向けに「Orville by Gibson」というブランドを立ち上げました。
フジゲンとの訴訟では、フジゲンが既に日本で「レスポール」などの商標を登録していたため、ギブソン側が敗訴しましたが
フジゲンはギブソンに対して商標を譲渡する形で和解し。その後、ギブソンと提携して「Orville by Gibson」というブランドを立ち上げました。
このブランド名は、ギブソンの創業者であるオーヴィル・ヘンリー・ギブソンに由来しています。
なんか感動!
カスタムショップの設立
1991年には、トム・マーフィーとエドウィン・ウィルソンにより、ギブソンUSAファクトリー内にカスタムオーダーを受け付ける部門が開設され、1993年にはカスタムショップとして独立。カスタムショップでは、Historic Collectionなどのハイエンドモデルが製作されているんだって。すごい!
メンフィス工場の設立
2000年には、ESシリーズの製作拠点としてメンフィス工場が設立。このメンフィス工場は、2005年にカスタムショップの傘下に入ったんだ。
Gibson Japan
2006年には、日本代理店だった山野楽器とギブソンの契約が終了し、日本法人Gibson Japanが国内モデルの流通を行うようになったんだって。山野楽器との契約終了後、ギブソン製品の検品体制が変化し、品質が低下したという意見も出ているみたい。
ギブソンまたまたの苦難そして破産へ
2009年には、木材の違法輸入問題が発覚し、罰金を支払うことに。
ギブソンは木材の違法輸入に関してアメリカの司法当局から捜査を受けました。
捜査の過程で、26万ドル相当の木材が差し押さえられました。
最終的に、ギブソンはマダガスカルからギターの指板などに使われるエボニーを違法に輸入したとして、30万ドルの罰金を科せられました。
この事件は、ギブソンが楽器に使用する良質な木材にこだわった結果、起きたものとされています。
この事件以降、ギブソンではエボニーに代わる代替材を使用するモデルも出てきました。
例えば、カスタムショップのレスポールカスタムなどでは、指板にエボニーに似たリッチライトという樹脂素材が使われることがあります。
2012年には、オンキヨーという音響機器メーカーと提携したり、ティアックという会社を買収したりと、事業を多角化していきます。
G-FORCEオートチューニングシステムの導入と失敗
ナレーション:「2015年、ギブソンは G-FORCEっていうオートチューニングシステムを導入 したんだけど、これがまたちょっとした事件だったんだ。
このシステムは、ギターのチューニングを自動でやってくれるっていう、すごい画期的なものだったんだけど、多くのギタリストには受け入れられなかったみたい。
特に、伝統的なギターを愛する人たちからは、全然人気がなかったんだよね。
結局、 G-FORCEはすぐに廃止 されて、その搭載モデルは安売りされることになって販売不振につながりました。
2018年経営破綻と再建
2018年、ギブソンはギターの売り上げが低下や多角化の失敗など、いろんな要因が重なって
連邦倒産法第11章の適用を申請して、事実上、破産となりました。
負債総額は5億ドルにも上ると言われています
その後、事業の縮小などの経営再編を行い、新体制でギター製作を行っているんだって。2018年には、Historic Collectionが復活し、2019年にはメンフィス工場が閉鎖、Gibson Memphisブランドも消滅。2021年には、トム・マーフィーによるMurphy Labが登場したんだ。
ギブソンの未来
ギブソンは、レスポールの発売や経営破綻などを経て、現在もギター製作を中心に事業を展開しているます。
レスポールやギブソンというブランドに憧れを抱き、使い続けているギタリストは今でも世界中にたくさんいます。
ギブソンは、120年以上にわたり、ジャンルを超え、何世代にもわたるミュージシャンや音楽愛好家のサウンドを形作ってきました。
世界クラスのクラフツマンシップ、伝説的な音楽パートナーシップ、楽器業界でも他に類を見ない革新的な製品を生み出してきたんだって。
ギブソンの製品ラインには、ギターブランドの頂点に位置するギブソンに加え、エピフォンやギブソンプロオーディオ部門のような、ファンに愛され続ける多くのブランドも含まれているよ。
ギブソンは、今後も品質、革新、卓越したサウンドを追求し、世界を牽引するギターブランドであり続けるでしょう。
まとめ
後編では、レスポール復活劇、ヘリテージギターズの設立、そしてギブソンの未来について見てきました。
最後にギブソンを愛するアーティストたちを紹介
ギブソンの歴史は、たくさんのアーティストと一緒に歩んできたんだよね。
レス・ポールさん、チャーリー・クリスチャンさん、そして、ジミー・ペイジさん!
彼らの魂を揺さぶるサウンドは、ギブソンギターによって生み出され、音楽の歴史に深く刻まれました!
ジミー・ペイジはレッド・ツェッペリンのギタリストで、特にレスポールを愛用していたことで知られています。
彼の演奏は、レスポールのパワフルで太いサウンドを最大限に引き出し、ロック音楽の歴史に大きな影響を与えました。
彼の使用したレスポールは、現在ではヴィンテージギターとして非常に高い価値を持ち、多くのギタリストにとって憧れの存在です。
ギブソンの歴史は、栄光と挫折の連続でした。
買収、コピーモデル問題、経営破綻など、数々の困難を乗り越え、現在もギターを作り続けています。
これからも、ギブソンは世界中のギタリストに愛されるブランドとして、輝き続けてほしいですね!
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