ソルダーレスケーブルというのを聞いたことがありますでしょうか?
ソルダーというのは半田をさしていて、ケーブルとジャック部分を半田を使わず直接つないで
通電させているケーブルのことを指します。
ソルダーレスケーブルは基本はエフェクターボードの中の配線のパッチケーブルとして使われることが多く、細めのケーブルでやわらかいので取り回しがよく、ジャック部分が小さいので狭いエフェクターボードの中ではかなり重宝されます。
そんな最近主流になりつつあるソルダーレスケーブルの事を今回の記事でレポートしていきたいと思います。
ソルダーレスケーブルとは?
少し前述しましたが、半田を使わないシールドケーブルです。
ケーブルとジャックを半田を使わずねじ止めをして通電させていて主にパッチケーブルとして使われることが多いです。※通常のシールドケーブルもあります。
ソルダーレスケーブルのメリット
ソルダーレスケーブルは、比較的細めでやわらかいケーブルを使っているのと、ジャック部分が小さくできているので非常に取り回しがよく出来ています。後述しますがfree the toneのソルダーレスケーブルはジャック部分にはめる絶縁のキャップがついていて、万が一隣同士のジャックが触れてしまっても大丈夫なようにできています。
また、ソルダーレスケーブルは自作するというのが特徴の一つとなっていて、自分で好きな長さのケーブルを作成することができます。
それゆえエフェクターボード内で、ケーブルが届かないとか、コネクタがぶつかってうまく配線できないという事を解消してくれます。
ソルダーレスケーブルのデメリット・疑問
デメリットといえるのかわかりませんが、耐久性が心配との声がよく聞こえてきます。
エフェクターをとっかえひっかえする時にはやはり心もとない感じがします。
ただ、ジャック部分が外れてしまってもドライバーさえあればすぐに付けなおせるので
ライブ中にエフェクターを接続しなおすなんて事はそんなにないだろうし、デメリットでもないかなと思います。
耐久性的には私は今まで切れたり、導通していたものがしなくなったりしたことはありません。
ネジは緩まないのか?
エフェクターのネジって低音の振動とかでネジが緩んでくることってないですか?
ソルダーレスケーブルってネジ部分がコールド線に繋がっているので、緩むと通電しなくなりますよね。少し心配になりますが、今のところ使っていてネジが緩んだことはないです。
心配なのでソルダーレスケーブルを作成するときにネジをしっかり閉めておきましょう。
ソルダーレスは半田をしていない分、ケーブルの表面が酸化するのでは?
色々と調べてみたら酸化はするようです、酸化をすると音が劣化していくといわれていますが
それは、むき出しになっているジャック部分もそうですし、ギターのポット周りなども同じだと思います。
また、ソルダーレスケーブルは被服の中の芯線に直接、端子をねじ込ませているので
被服の中で接触しているイメージになります。
有識者の中には半田の中よりも劣化は少ないのではないかという人もいます。
この辺りはケーブルは消耗品ですので、音が劣化したなと思ったら新しいものに変えればよいかと思います。
ただ、その劣化具合はほんとに微々たるものなので、これを言ったら元も子もないかもしれないですが精神衛生上そんなに気にしない方がいいかもしれません。
安いソルダーレスケーブルってどうなの?
ソルダーレスケーブルもいろんな種類が出ています。free the toneはもちろんですがBOSSやプロヴィデンスなんかも出していて、その辺りはそれなりの値段するんですが、Amazonなんかを見ているとかなり安価なものも出ていたりします。こちらはAmazonなどで売れらているソルダーレスケーブルです。両方ともプラグが10~12個入っていて、3000円~4000円台で販売されています。
Phoenix
少し調べてみたんですが、どのような会社が出しているのかがわかりませんでした。
レビューを見ていると音が悪い、クリーンがパキっとした音にならない
といったレビューが見受けられましたが、短いケーブルですし、そんなに気にならないというレビューもありました。
音質的にどの程度気にするか、かなと思います。
プラグに不良品もあるようで、ネジが閉まらないものがいくつかあったなどの報告もありました。
このあたりは交換対応もしてくれるようですのでおかしいのがあったら交換してもらいましょう。
工具も付属していてコストパフォーマンスはいいかもしれません。
結-musubi-
こちらは音造り-Ototsukuri-という会社が出している物です。
調べてみるとこちらの会社はコストパフォーマンスを追求したオーディオアクセサリーブランドと言うことでホームページも有りました。
プラグに「結」と入っていて個性的ですね。
こちらも調べてみると音の劣化が気になる、ハイ落ちが・・・という意見がちらほら見受けられました。
いろいろと調べているとカナレのケーブルを使っているという情報が出てきたのですが
実際にはカナレではないようです。
むしろ付属のケーブルではなくカナレのケーブルにしてみたら音がよくなったとか、free the toneのケーブルにしたら遜色なくなったような意見もありましたので、付属のケーブルより別のケーブルを使ってみるといいかもしれません。
コネクタ単品でも購入出来てかなり安価で売られていますので、free the toneのケーブルもケーブル自体はそんなに高くないので、合わせ技が出来るならコスパと音質を考えるとそれでもいいかもしれません。
身近に使っている人がいたので聞いてみましたが、特に問題なくそのまま付属のケーブルで使用しているようです。
コネクタだけだと400円程度なので私も今度試してレビューしたいと思います。
結-musubi-検証記事はこちら↓
オススメのソルダーレスケーブル
freet the tone
私のおすすめはこちらです。
プロも使っているfree the toneはやはり信頼があります。
プラグは少し値が張るのでたくさん作るにはコスト的に厳しくなってきますが、やはりそこはプロ仕様という事で安心安全のプロの音、こちらを買っておけば問題ないでしょう。
音色的には脚色のない自然な音といった感じでギターから入った音をエフェクターを通して脚色せず
次に引き渡すことができるので、扱いやすいと思います。
少し値が張ると思いますが1セットで5本ケーブルが作れる事を思えば1本2000円くらいなので
試してみて損はないかと思います。
free the toneは2012年からソルダーレスケーブルの開発に取り組み始めたそうです。プロ仕様ですので音質と耐久性も考えて作り込まれているとのことです。
ちなみにソルダーレスケーブルの機構はfree the toneで特許を取っているそうです。
ソルダーレスケーブルを作ってみよう!
ソルダーレスケーブルは自分でケーブルの長さを調整してコネクタを取り付けて作成します。
ここがメリットではあるんですが、自分に出来るのだろうかと心配になる人もいますよね。
自分でパッチケーブルを作るという所でハードルが高く感じられるかもしれませんが、はんだ付けをしなくても自分の好きな長さにケーブルを切って、プラグにケーブルを差し、ねじを締めるだけのわずか3ステップで完成しちゃいます。
非常に簡単で5分もあれば1つ作れちゃいますよ!
早速作ってみましょう。
free the toneのソルダーレスプラグ、ケーブル
今回はソルダーレスケーブルといえばfree the toneという事でfree the toneのソルダーレスケーブルを作っていきたいと思います。極小コネクタのSOLDERLESS SLIM SL-SLIMというモデルです。
ケーブルはCU-416という、通常より直径が小さい4mmのタイプになります。
1.ケーブルを切断する。
好きな長さでケーブルを切断しましょう。
ここで注意はなるべくまっすぐになるように切断しましょう。
斜めになっているとジャックを取り付けたときにうまく芯線にはまらないという
現象が起来てしまします。
普通に弦を切るニッパーで切れます。
ケーブルを切断します。切った口が斜めにならないように注意しましょう。また切断した跡はケーブルが楕円状になってしまうので、プラグに挿入できるように丸くしておきましょう。
2.絶縁キャップ
ストレートタイプの場合は絶縁キャップはプラグをつける前にケーブルに通しておきましょう。
L型にする場合はねじ止め後に取り付けます。
3.プラグを取り付ける。
ケーブルをジャックに差します。奥までしっかりさしてジャックの芯とケーブルの芯がしっかり触れるように奥まで差し込みねじ止めします。
ネジはしっかり止めましょう。演奏しているときに振動などで緩んでいかないようにしましょう。また、ネジをしっかり閉めることで被服を破ってコールド線に接触します。これによって電気信号のプラスとマイナス関係性を作っています。
4.絶縁キャップを取り付ける。
最後に絶縁キャップを取り付けて完成です。
非常に簡単ですね。反対側も取り付けてエフェクターに差してみて音が鳴るか試してみましょう。
L型も同じプラグで出来ます。
まとめ
いかがだったでしょうか?今回はソルダーレスケーブルをまとめてみましたが、ソルダーレスケーブルは普通にパッチケーブルを買っていくよりも自分に合った長さで作成することができるし、作成手順も簡単で5分で1本作れちゃいます。
また、コネクタ部分は小さく絶縁もしっかりしているので、狭いエフェクターボードの中において
かなりの実力を発揮してくれます。
ソルダーレスケーブルは普通のパッチケーブルとそん色なく使えますしfree the toneの物なんかは音質の劣化もなく癖がなくナチュラルですので、普通のパッチケーブルより使いやすい
と思います。
だんだんと主流になりつつあるソルダーレスケーブルをぜひ一度お試しください。
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